大会審査への疑問シリーズ・音圧

ブログを御覧いただきありがとうございます。

津軽三味線奏者の佐藤壽治です。

 

音圧とはなんでしょう?

音の大きさだけを指すのでしょうか?

それとも大きいだけではなく、高音域低音域のバランスも指すのでしょうか?

 

果たしてどこを指しているのか、わかりにくい部分でもあります。

 

 

ただ大きいだけの音をと求めると、そういう皮の張り方や糸の選択、そして撥の硬さなども変えれば、特化させることが出来ます。

 

しかし、それは必ずしも心地よい音になるのか?と言われるとそうではありません。どこかが「三味線の音」という部分から外れて、形は一緒なのに違う音になってしまいます。

 

 

きれいな音を出す場合でも同じで、綺麗な音を出せるように皮の張り方や糸の選択、そして撥の硬さなどを変えて特化させると、音量が落ちます。

 

きれいな音の代表格といえば「高橋竹山」ですが、道具の選択の他に身体の使い方まで変えているわけですが、音量という点では今一つという評価を出す人もいると思います。

 

どちらの特化状態にもっていった三味線での演奏を聴いても、「迫力」という部分は存在します。

 

音で圧倒するという意味で使えば、音量という部分が音圧に直結するわけではありません。音の使い方やフレーズのつなぎ方やテンポなども関係してきます。小さい音で作られたフレーズの集まりでも、鬼気迫る音に聞こえる時はあるものです。

 

音圧が音量であるなら、身体に響くような、腹の底を叩かれるような大音量が正解なのだと思います。

 

しかしそうではない部分があるのは審査を見ていると明らかです。

大きいだけで多く得点が入るわけではありません。

 

 

では音圧とはなんなのでしょう?

数字で表せるような要素を含みながらもそうではない点数。

 

やはり伝わる部分を加味し、審査員の何かに突き刺さるものが無いといけない項目なのか・・・

 

 

一項目ぐらい明らかにわかりやすい項目であってほしいのに。

数値で表せないなんて困った話です。

 

困ったところで今日もおしまい。

 

今日も一日がんばりましょう。