ひと区切り

ブログを御覧いただきありがとうございます。

津軽三味線奏者の佐藤壽治です。

 

今日でひとつの仕事に区切りがつきました。

 

現在、公益財団法人日本民謡協会石川県福井県連合委員会の副連合委員長を拝命しているのですが、今年は福井県が連合大会の会場を切り盛りする役目の年で、今日が会計含めての報告会議でした。

 

協力していただいた会員さんのおかげで、大きな事件も無く終わった大会ではありましたが、なにかと将来を見据えた問題点もたくさん浮上した大会でもありました。

 

ひとつひとつを精査して、次の人達に渡せるように資料作りをして、さらにひとを育てていかなくては民謡界に明るい光は射さないと思います。

 

多くの先達が、頑張って引き継いできてくれたものではあるのですが、今後も永く続くかと言われると不安材料しか見当たりません。

 

郷土芸能、自分の故郷を想う気持ちを表す音楽なんだ、と強く思って務めていかなくてはなりませんし、いろんな支援を受けたりできるような知恵もつけなくてはなりません。

 

わたしは現在、民謡を題材にプロ活動している人間でる、と言えていますが今後はそういった人は皆無になるでしょう。

 

たまたまですが、わたしには子供がいて、それぞれが三味線も唄も身に付けてくれました。でも、大人になってプロとして活動できるかと問われると、自信をもって「できる」とは言えません。

 

情けない感があるのですが、今の世の中において音楽で食べていくというのは難しいのです。それが社会の現実であり、民謡界ともなればさらにひどくなるのが実情です。

 

しかし、そんなことにしてしまってはいけないのです。人にはそれぞれの事情はあるでしょうが、国を想う気持ちや故郷を想う気持ち、親戚家族を想う気持ちは存在しているはずなんです。

 

心に対する温かさを残していかなくてはならないのです。

ひとが楽しんで涙できる場面や、笑える場面を作り続けていかなくてはならないのです。

 

民謡はそれが出来る音楽だと

 

そう強く願いながら報告を済ませました。

 

ですから・・・