本当は違うんです

ブログを御覧いただきありがとうございます。

津軽三味線奏者の佐藤壽治です。

 

巷では家元などという立場になると

 

 

 

 

『儲かってるんやろね(´▽`)』

 

  

 

ということになっているらしいです。

 

うん、確かにそうかもしれないけれどそれは極一部の人のことを指すのであって、大方の場合は家元よりその下に位置する人(師範や名取など)の方が儲かっています。

 

 

家元という立場にあるひとは、それが専業の人が多く、たまに事業や仕事をもっている人もいます。

 

しかし家元という立場上、あまり時間の制約がありすぎるような仕事は出来ません。教えを広めるための活動に割く時間が多いから家元の活動が成り立つのであって、事業や仕事に割く時間が多ければ、自らの鍛錬に割く時間も取れなくなるので成り立っていかないわけです。

 

 

気楽な自営業、気楽な経営者を兼業の家元なら、家元が一番儲かっているでしょう。でも一途にやっている家元は、意外と質素な生活を送らなくてはならない人が多いものです。

 

 

しかし、世の中にはテレビなどの影響もありますし、一部の家元の生活ぶりの話が流れたおかげで「家元稼業とは儲かるもの」と捉えられるようです。

 

 

確かに、わたしを例にとっても商売に関する経費は楽器のお手入れや修繕費に衣装の管理費用、あとは教室を借りていれば室料がかかり自宅なら光熱費がかかるくらい。

 

技術を伝えることに関しては集中力と体力が必要なだけで、それ以外は原価ゼロ。原価ゼロの商売なんておいしそうな響きがあるものですから直結的に「儲かってる」となるわけです。

 

「社長」と聞くとお金持ちに思ってしまうのとよく似てます。

 

身近に家元と呼ばれるような人がいる方。

一度生活ぶりを観察してみてください。

隠れた真実が見つかるかもしれません。