焦りと緊張

ブログを御覧いただきありがとうございます。

津軽三味線奏者の佐藤壽治です。

 

今回から1年最初の大会になった大阪大会ですな、これからのお稽古を見直せる良い機会にもなったと思います。

 

総じて大会と呼ばれるものは焦りや緊張が原因で実力を発揮できない場合が多く、こと音楽に関しては心理状態が重くのしかかってきます。

 

緊張の解き方や、焦りを生まないための段取りなど含めて注意はしますが、それらを全て排除するのは難しく、最高位の部門に出場して入賞を果たすひとでさえ焦りと緊張に支配されてしまいます。

 

わたし自身も大会へは挑戦していた時期がありましたし、その中で焦りと緊張がいかに邪魔をしてくるのか分かっています。よく『先生方なんか緊張しないでしょ?』と言われますが、緊張しない人の方がおかしいのであって、緊張は誰でもしています。ただ気を張っている緊張なのか、身動きできない緊張なのかの差なのであって、心の中では焦ることもあるわけです。

 

 

伝わるかどうかわかりませんが、演奏中はこんな心境です。

 

焦ってしまい細かい所を調整することが出来なくなってしまったらおしまいなので、

 

力が入っているのはどちらに向けて入っているのか?

ガチガチで動かない?

普段より力が入りすぎてる?

 

関節を固める方向なのか、火事場の馬鹿力なのかを目で見て確かめ、関節が固まっているなら振り上げる腕の手首や肘の角度をなんとか動かす、火事場の馬鹿力なら叩く場所を動かして活かせるようにする、等々考えて焦ってるわけです。

 

ですが原因と対処する内容が分かっていればそれをなんとかしようという気持ちが働き、無難に演奏を終わらせられる、かもしれないという。

 

わたしの先生は、

家での個人練習が実力10割。

稽古場では9割、8割。

大会は5割、4割。

大会や舞台では7割出せればいい方なのだと話してます。

 

夢は実力の120パーセント、もしくは2割増しなのでしょうが、現実はそうはいかない訳です。下手すればその気持ちが焦りと緊張を呼び出してきたりします。

 

いつもの実力をいかに出すか?

焦りと緊張が生まれてしまったとして、良い緊張に変えられるのか?が第一課題なのだと思います。

 

 

次は4月に東京でコンクールが開催されます。

お稽古をがんばりましょう。