現状打破しなくてはならない事。

福井に住んでいる人であれば、書店やコンビニなどで目にする機会のある雑誌。

 

地元に起きている問題や、蔓延る悪をバッサリと切り捨てるような記事が満載の雑誌です。

 

政治というものを相手に、そこまで辛口に記述してもいいのか?と恐ろしくなるような記事も多いですが、声を上げる人が居ないことで失敗してしまう事も多い世の中です。

 

そういった見方をすると、とても貴重な雑誌でもあります(´ー`)

 

考えてみると、わたしの仕事にしている業界ではそういう意見を述べる人は少ないです。

実際に発信したり、事務局や運営陣を相手に喧々諤々と意見を述べない業界・・・閉塞していくのが見えてきます。

 

そんな事があってはいけない、と思い作ったテーマが「たまには物申す」ではあるのですが、これもまた記載するには勇気が必要です。

ということで、勇気を振り絞って今日は大会について物申します。

 

 

 

 

大会の同日開催。

津軽民謡、津軽三味線に関係する大会として、同日開催で行われているものがあります。

馴染みが強いこともあるので2例挙げますが、弘前大会と青森大会、大阪大会と滋賀大会です。

 

ちなみにうちの先生が審査員として参加している大会は青森大会と大阪大会です。

 

さて、この同日開催ですが、運営側の視点からみるとライバル視バリバリで、「あっちの大会より絶対いいものにしてやる(`皿´)!」的な心意気が見て取れます。

 

しかし、大会に参加する選手側の視点からみると、『2年に1回』の大会になってしまっています。

 

身体が2つあればいいですが、そんな人は存在しません。

せっかく日々の稽古の成果を試せる場所が用意されているのに、運営側のお陰で1回分のステージを諦めなくてはなりません。

 

最近の民謡関係の状況をみると、団体に所属することに飽き飽きしていることもあり、個人で楽しめる場所をどんどん探していく人が増えています。個人でも探せば披露する場所を見つけられるようにもなりましたし、同じような目的で集まれば大きい舞台にも上がれます。

 

そんな人達からすれば、「大会」というものは、お金さえ払えば余計な事務書類や莫大な利用料などの責任を逃れながら、最高に緊張した時間を大きな会場で得ることが出来ます。手軽な発表の場が大会になっている人も多く存在します。

 

 

そして、「大会」という理由で旅行を楽しみつつ、仲間を見つけられることを楽しんでいる人もいます。

同窓会ではありませんが、一年のうちの何回か顔を合わせることを楽しみに大会に参加している人もいます。

 

三味線を嗜む人は総じて生活に余裕のあるひとが多いです。

そんな人達が趣味娯楽として演奏だけを楽しむのではなく、周辺地域の文化や風景に郷土食をも楽しもうとしても、全く不思議ではありません。

 

高齢化の波が押し寄せられていることもあり、どこの大会も現在は参加者増なのは年齢制限付きの部門です。

中には順位に拘る人もいますが、中にはお気楽な人もいます。

 

世の中の酸いも甘いも噛み分けた人が「大会」を名目にして人生を楽しんでいる、と考えると、仲間探しも観光も披露の場も得られる大会は、とてもとても貴重なものではないでしょうか。

 

そして日にちを変えて欲しいという意見は選手だけに限った話ではありません。

師匠である人にも少なからず恩恵はあります。

 

本番が近づくとだんだん心配にもなるので、お稽古熱心になるひとが多いです。

熱心になるというのは、師匠からすれば収入に繋がる話でもあります。

 

実際に大会直前に、お稽古の回数を増やしている話などはよく聞きます。

師匠自身が言わずとも、選手の皆さんが気を使ってくれるのがこの業界の常であります。

 

そういった事を踏まえて考えると「大会の同日開催」というのは、あまり利を産んでくれないものなんですね(´ー`)

 

しかし、上手く共存できる方法もあるようです。

弘前大会と青森大会の関係がそうなのですが、実は最上級者が争う部門だけは日にちが被っていますが、他のいくつかの部門は同日に行っていないという工夫があります。うちの子供も昨年は参加しましたが、少年少女の部は一日ずれているのでどちらの大会にも参加できます。

 

青森県に観光に行く機会は作る事が出来ても、年間に複数回も機会を作り出すのは非常に難しいと思います。

出来れば一度の滞在期間で大会を網羅したい、と考えてみれば、少しのズレがあるおかげで楽しみが増えることも選手側にはあるようです。

 

運営側は常に選手の立場になって、こういった工夫をしていけばいいのではないか?と本当に思います。

そうすることで得られるものは大きく、可能性は無限に広がっていくものと思います。

 

さて、長くなりましたが、物申すのは簡単であります。

簡単でありますが、実行できる案がなければ実りがありません。

 

その案を考えだしてくれる人も見つかりましたので、一致団結協力体制で解決していけば・・・より良い大会運営になると思います(´ー`)

 

来年の役目が見えてきました。

がんばります。